不安障害の種類【原因と治療方法】

不安障害の種類【原因と治療方法】

不安障害とは?

不安障害とは、ある状況や具体的なものに対して、過剰に不安や恐怖心を感じ、それにより様々な影響が身体と精神に現れ、社会生活を送ることに支障が出てしまう疾患です。

不安障害(神経症)は、こころの障害のうちで最も頻度の高いもので、人口の10%を超えると言われています。発症年齢は、10代後半から40代が一般的です。

不安障害は、健康的なひとが普段から感じるような身体に対する感覚や感情が、行き過ぎた状態と言えます。様々な心理社会的要因が考えられ、遺伝的要因を含む可能性もあります。

不安障害の種類

不安障害には様々な種類があり、それによって治療法などが変わってきます。

・全般性不安障害

・特定の恐怖症

・パニック障害

・広場恐怖症

・社交不安障害

・強迫性障害

・心的外傷後ストレス障害

・分離不安障害

全般性不安障害

例えば、少し体調が悪いだけで、「何か大きな病気なのではないか」と思ったり、日常的に「重い病気になってしまうのではないか」「家族が病気になるのでは」など、様々なことが心配になって落ち着かず、常に緊張してリラックスできない状態にあります。それに伴って、震え、筋肉の緊張、発汗、めまい、頭のふらつきなど様々な身体症状を発症します。

【治療法】

心理療法では、医師が明確に症状について説明し、心理教育を行うことが全ての治療の基礎となります。その中の曝露反応妨害法は、不安や苦痛を克服するため、患者が恐怖を抱いている物や状況に対して危険を伴うことなく直面させることで、徐々にその場所や状況に慣れていく治療法です。

薬物療法では、抗不安薬や抗うつ剤が用いられます。

特定の恐怖症

特定の対象や状況に対して著しい恐怖反応を示します。

【治療法】

恐れる対象に暴露する暴露療法(行動療法)が最も効果的です。薬物療法では抗不安薬のベンゾジアゼピンや抗うつ薬の利用はわずかです。

パニック障害

パニック障害は、パニック発作の反復を特徴とします。不安発作とも呼ばれ、「このまま死んでしまうのでは」「気を失って倒れてしまうのではないか」など強い不安や恐怖と共に、動悸、頻脈、胸痛、吐き気、発汗、めまい、呼吸難感など種々の自律神経症状が突然出現し、その状態が数分~数十分持続します。

繰り返し発作が起こり、発作が起きるのではないかという不安を常に抱いていることが大半です。このようなパニック発作の原因は特定されていませんが、ストレスや恐怖に誘発されます。

1980年代に、パニック障害と、パニックがなく不安や心配だけが持続している全般性不安障害へと分離されました。

【治療法】

心理療法と薬物療法が行われます。

薬物療法:薬物治療は、認知行動療法が利用できないとか薬物療法を希望する場合の選択です。不安薬はパニック障害の治療に対し有効で、ベンゾジアゼピンと抗パニック作用のある抗うつ薬、心理療法のうち、どれを使うかは患者の病歴と体質を元に決めり、特定の治療法を推奨するには証拠が乏しいと報告されています。

広場恐怖症

広場恐怖症は、特定の場所や状況に対し、ほぼ毎回恐怖や不安を誘発するため、公共交通機関や、あるいは広い場所や閉ざされた場所を避けていることが6か月以上持続します。

繰り返されたパニック発作により発症する合併症です。広場に限らず旅行や家の外に出ること、群集 、発作時に避難できない閉鎖的な空間などが、恐怖や不安を誘発する対象になります。

【治療法】

広場恐怖症に有効であると統計的に実証された治療法の一つに、曝露反応妨害法があります。

 

社交不安障害

社交状況において、愚かに見えないかとか、場に合っていないのではとか、他人に辱められることに強い不安を感じます。社交状況においてほぼ毎回、動悸、下痢、発汗、時にパニック発作といった不安症状が起こります

【治療法】

治療は、認知行動療法が優先され、子供や若年者での薬物療法や、大人での選択的セロトニン再取り込み阻害薬以外の薬は推奨されません。

強迫性障害

不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神疾患の一種です。多くはその行為に日あたり1時間以上を費やしてしまうその原因は不明です。5歳以降で発症することは少なく、患者の半数は20歳以下で発症しています。

【治療法】

治療は主に心理療法によって行います。認知行動療法や曝露反応妨害法などが用いられ、時には薬物療法などが行われます。

心的外傷後ストレス障害

心的外傷後ストレス障害は、外傷体験によって生じる不安障害である。心的外傷後ストレスは、戦闘、自然災害、レイプ、人質状況、児童虐待、いじめ、あるいは重大な災難のような極端な状況が原因となります。

【治療法】

治療では、心理療法が行われます。認知行動療法やEMDR、ストレス管理法です。

分離不安障害

分離不安障害は、人や場所から離れた時の過剰な水準の不安で、パニックを伴います

【治療法】

心理療法と薬物療法が行われます。心理療法では、行動療法、認知行動療法が検討されます。薬物療法は心理療法が功を制さなかったか不十分な場合行われます。

不安障害になる原因

不安障害の原因は心理的な出来事が関係していると言われていますが、実際には、そのような出来事が見られない場合もあります。原因は十分に解明されていません

不安障害は心理的なものだけでなく、身体的要因として、脳内にある神経伝達物質(セロトニンなど)によって脳機能に異常があることで不安障害を引き起こすというのが有力な説となってきています。

不安障害はもともと神経質な人が不安を持ちやすく、そういった性格の人に症状が多くみられ、男性よりも女性の方が多いと言われており、男性の2倍以上いるとされています。

また、生活習慣、心理的要因(ストレスや体験)や社会的要因(住む環境)などが関与しているとされています。

どの症状も、自分だけで判断せず、お医者さんとお話しし、症状に合った治療を行うことが大切です。放って置くと治らない疾患もあります。無理せず、自分のペースで治療していきましょう。

 

参考サイト:こころナビ/LITALICO発達ナビ/Mental Health&Morita Therapy/ウィキペディア

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